日本フェザー級王座決定戦
| ボクシングファンなら誰でも「この2人がもし、 戦ったらどっちが勝つだろう?」とか、 「強い者同士の真剣勝負を見たい!」 と言う願望があるでしょう。 では、その「強い」選手がどちらも自分の 好きな選手だったら? 「勿論、歓迎!」と言う人もいるでしょう。 事実、私なんか、「ハグラーvsハーンズ」など、 わくわくしながらTVにかじりついて見たものでした。 杉谷選手は自分にとってお気に入りの選手の一人でした。 しかし、「好き度指数」を上回る飯泉の 応援をする自分にとって、今回の「憎き敵」杉谷は、 危険極まりない相手であったので、 飯泉の勝利を願う私は、試合数日前ともなる とメシも食えないくらい不安感に悩まされました。 |
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この年のチャンピオンカーニバルは 、この飯泉をはじめ、 「高橋直人」「畑中清詞」などの将来を期待される 若手選手が相次いでタイトルに挑戦した。 ちなみにこの3人、脅威の「十代トリオ」 などと呼ばれた・・・ このタイトルマッチは「十代トリオ」の 先発を飯泉が務めることとなった。 |
| 試合前、飯泉は 「僕はタフ、杉谷さんのパンチで僕は倒れません」 と語った・・・・ 確かに飯泉は打たれ強い方の部類に入るだろう、 しかし、 「杉谷の全体重を乗せて打つ、あの右ストレートを まともにアゴにでも食らったら、 いくら飯泉でも立ってはいられまい。」と思ってた・・・ 「杉谷のパンチを甘く見てるのだろうか?」 それとも「自分の打たれ強さに絶対の 自信を持っているのだろうか?」・・・ どちらにせよ、 そこに隙が出来る事を危惧していた。 |
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| 杉谷のチンに得意の左ストレート |
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はたして、私の不安は見事、的中してしまった・・・・ 1Rは杉谷、2Rは飯泉がラウンドを支配し、迎えた3R、 杉谷の放った「これ以上無い」タイミングと ウェートの乗った右がまともに飯泉のアゴを直撃した・・・ まともにガードも上げられない飯泉に、 杉谷の容赦ない追撃が始まる。 人間サンドバック状態になったところでレフリーが 試合を中断、カウントを開始する。 |
| 右の直撃を受け、ガードも上げられず 猛攻にさらされる |
| カウント中、おそらく意識の無い状態で、 本能だけでとったファイティングポーズに レフリーは試合再開を命じる、 また、「惨劇」が開始され、飯泉は始めてマットに はいつくばる事でこの惨劇から開放された。 |
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| 顔面からダイブする飯泉 初めての体験(ダウン)は これ以上なく厳しいものだった・・ |
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期待の好カードはこれ以上無い 勝者と敗者のコントラストを描きだした。 勝利者インタビューを受ける杉谷の傍らで、 起き上がる事の出来ない飯泉は担架に乗って リングから降りる事になった。 「飯泉健二」に勝って、数ヶ月ぶりに自分の 腰に帰ってきたチャンピオンベルトを杉谷は数ヶ月後、 格下の相手に負け、あっさりと手放してしまう・・・ |
| 「真冬の杉谷」はとてつもなく強かった・・・・ |
全写真撮影=中島 利昭